劇場からの失踪

映画をこよなく愛するArch(Ludovika)による映画批評 Twitterもあるよ @Arch_Stanton23

MENU

『ぬいぐるみとしゃべる人はやさしい』 劇場映画批評129回 この逡巡を与えてくれたこと

間違いなく大傑作だった。 今年観た作品の中でも最も心を抉った作品になることは間違いない。

『エスター ファーストキル』劇場映画批評128回 "エスター"を再び描くための最適解

オリジナリティーあるギミックとアイコニックなホラーキャラクターを作り出したホラーシリーズ2作目の宿命として、「既にネタばらししたギミックを再度使わなければならない」と「ストーリーの為にホラーアイコンを設定や殺し方を盛っていかなければならない…

フラッシュ・ゴードン 4K 劇場映画批評127回 地球において"英雄"的な存在は他の星においても"英雄"たる

最強の娯楽作品とは、観客を共犯者にしてノリに乗せてくれるか否かに掛かっていると思っている。近年で最もそのことが成功していたのは『RRR』で、そのノリに乗せられる感じは、正直暴力の是非に対して判断能力を奪うほどの危険な領域にまで達成されていた。…

『グリッドマンユニバース』劇場映画批評126回 「今とは違う現実を信じることが出来る」という特権

俺がTRIGGER作品に求める、なんだか分からないもの全てを混沌なままに肯定する姿勢、そして友情や愛情、そういった純粋でストレートな想いを描こうとする姿勢、そのどちらもが画面全体にスパークしていて、もう最高でした。

『雑魚どもよ、大志を抱け!』劇場映画批評125回 一本の線路が思わせる「別れ」と「出会い」

いい映画だった。とてもいいガキんちょ共の映画だった。 原作での言及や、プロデューサー陣が飛騨市を「日本のキャッスルロック」だとしてロケ地に選んだなど、明確な『スタンド・バイ・ミー』意識をされた作品であり、登場人物の相関や「線路」というモチー…

『マッシブタレント』劇場映画批評124回 断絶ではなく、信頼を選び続ける。そしてダイレクトに愛を叫ぶ

とにかくびっくりするほどファンの為の映画なのだ。ニコラス・ケイジがニコラス・ケイジを演じる映画でありながら、ニコラス・ケイジの為の映画ではなく、"彼のファンの為"の映画なのだ。

『長ぐつをはいたネコと9つの命』劇場映画批評123回 "自分らしさ"の解体の先にあるヒロイックさ

ドリームワークス作品の前作、『バッドガイズ』を超える面白さ! そして前作『長ぐつをはいたネコ』を超える面白さ!! 期待値は高くなかったが、今年最高のアニメーション作品であろう『スパイダーバース アクロス・ザ・ユニバース』と双璧を為すことは間違…