劇場からの失踪

映画をこよなく愛するArch(Ludovika)による映画批評 Twitterもあるよ @Arch_Stanton23

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『恋人はアンバー』何度だって石を投げてあげるわ 劇場映画批評92回

今回紹介するのは『恋人はアンバー』である。個人的に非常に注目しているデビット・アンバー監督の最新作がようやく日本公開され、嬉しい気持ちでいっぱいである。さて、同性愛の男女が偽装カップルになるという前作『CURED』とは違った趣の作品であるが、デ…

『ドント・ウォーリー・ダーリン』50sの幸せと今の幸せ 劇場映画批評91回

今回紹介するのは、『ドント・ウォーリー・ダーリン』である。『ブック・スマート』で劇的な監督デビューを遂げたオリヴィア・ワイルドの二作目である本作は、『ブックスマート』とは違い、不穏な予告編が印象的だった。フローレンス・ピューやハリー・スタ…

『RRR』お前のレベルには落ちない ここまで上がって来いよ 劇場映画批評90回

圧倒されるとはこのことである!! 物語の基本骨子が単純(王道)だからこそ、相反しながら共鳴する二項対立が分かりやすく、摩擦するかのごとく熱を帯びていく。またその単純な構造の背景にある抑圧されたイギリス植民地時代のフラストレーションを映画の力で…

『アフターヤン』「喪失」を引き伸ばしていった先で 劇場映画批評89回

『コロンバス』のココナダ監督による静寂と喪失の話。大傑作だった。 舞台はクローンやアンドロイドである"テクノ"などが人間のように生活する近未来。白人の夫と黒人の妻、アジア系の養子の娘、そしてテクノのアジア系の兄の4人家族で、ある日テクノである…

『夜を越える旅』彼女は変容する 劇場映画批評88回

今回紹介するのは『夜を越える旅』である。 うだつの上がらない人生を送る売れない漫画家の1夜の群像劇は、一転ホラーへと変貌していく。 そのジャンルのスイッチはどこにあったのか、夢と現実の境界はどこにあるのか。 佐賀の魅惑的なロケーションも相まっ…

『スペンサー ダイアナの決意』"視戦"の最中だからこそ、子供と見つめ合う視線は尊いのだ 劇場映画批評87回

今回紹介するのは『スペンサー ダイアナの決意』である。 個人的には今年の『燃ゆる女の肖像』枠だ。完璧に構築された本作には相応しいだろう。 ダイアナ妃のクリスマス前後3日間の物語を描いた本作は、ダイアナ妃と王室の確執に焦点を絞り、今にも窒息しそ…

『LAMB』目を背けるためのピアノ 劇場映画批評86回

今回紹介するのはA24製作の新作映画『LAMB』である。登場するだけで不穏さを醸し出すこと請け合いのノオミ・ラパスを主演に、半人半羊の子供が登場する予告編など期待値の高まり、界隈でもかなり話題になった作品である。 では早速語っていこう。