劇場からの失踪

映画をこよなく愛するArch(Ludovika)による映画批評 Twitterもあるよ @Arch_Stanton23

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繰り返す憎悪と暴力の歴史~『猿の惑星』シリーズ~ 【ネタバレ注意】

今回紹介するのは『猿の惑星』旧シリーズ五作品です。SF映画の金字塔になったこのシリーズの魅力、猿と人間の対立の先に見えた一つの解答とは?おススメです。

日常が崩れる音は銃声と似ている『エレファント』

今回紹介するのはガス・ヴァン・サント監督の『エレファント』です。本作は実話に基づいているが、本作は事件の本質とは違うところにある。 わずか80分弱の映画の尺、余白をつなぎ合わせたような時間が、貴方に他の作品よりも長い思考の時間を与える。 この…

不可逆な青春を駆ける旅『マイ・プライベート・アイダホ』

今回紹介するのは『グッドウィルハンティング』などで知られるガス・ヴァン・サント監督の『マイ・プライベート・アイダホ』(米1991年)です。 若き日のキアヌ・リーヴスと今は亡きリヴァー・フェニックスのW主演で、体で金を稼ぐ青年たちの青春を描いた作品…

「グザヴィエ・ドランの世界」監督特集 -集大成としての『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』-

今回紹介するのは『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』です。 こちらは新進気鋭、新世代の先駆者として知られるカナダ出身の監督グザヴィエ・ドランの最新作であります。 監督デビューを果たした第一作『マイ・マザー』を作り上げたのは若干20歳。低予算である…

若者の魂の漂流 『パーマネントバケーション』

今回紹介するのはジム・ジャームッシュ監督、初監督作品『パーマネントバケーション』(米1980年)である。 ニューヨーク大学で映画を専攻した彼が、その卒業制作として製作された初長編映画で、ニューヨーク郊外を彷徨うように歩く若者の爛れた一日をエモーシ…

鬼才ジュネ監督の原点、肉躍る世紀末の巴里『デリカテッセン』

ジャン・ピエール・ジュネ監督&マルク・キャロ監督のタッグによる初監督作品。 今回紹介するのは「デリカテッセン」である。 1991年に作られたフランスの映画であり、映画ジャンルで言えば"ダークコメディ"である。 舞台は核による終末戦争終結後、荒廃した…

映画の真実へのアンチテーゼ。暴走する青春。『アメリカン・アニマルズ』

昨年の5月に公開された『アメリカン・アニマルズ』 当時、新宿武蔵野館にて劇場鑑賞したときの衝撃は未だに忘れられない。"真実に基づく物語"というジャンルを根底から覆すような斬新な切り口。近年『ボヘミアンラプソディー』などの「事実に基づきながらも…